チョコのテンパリングとは?基礎知識と失敗しない温度管理|月島食品|QMS

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チョコレートコラム第3回。今回は「チョコレートのテンパリング(温度調節)」についてお話しいたします。
「テンパリング」とは、チョコレートに含まれるココアバターを、最も安定した結晶状態に整えるための温度調整工程のことです。

正しくテンパリングすることで、美しい艶と光沢、パリッとしたスナップ性、口の中でのなめらかな溶け、といったチョコレートの魅力が最大限に引き出されます。テンパリングが不適切だと結晶が不揃いになり、表面が白っぽく変色したり(ブルーム現象)、ボソボソとした食感になったりと、失敗の原因になります。これを防ぐためには、一度チョコレートを50℃程度にすることでココアバターの結晶を完全に溶かし、27~28℃付近まで下げることで望ましい結晶核を作り、再び31~32℃に上げて安定した結晶状態にするという、温度計を用いた緻密な管理が必要です。

ホワイトチョコレートやミルクチョコレートなど乳成分を多く含むものは、スイート(ビター)チョコレートとは設定温度が異なり、それぞれ1~2℃程度下げて調整してください。また、メーカーや製品によって温度は調整が必要ですので、作業時は1℃刻みで最適な温度を見つけてください。

なお、チョコレートの温度を均一にするため、テンパリング中はゴムベラなどでよく撹拌(水分や空気が入らないように注意!)することがポイントです。

テンパリングの方法にはいくつか種類があり、湯せんで温度調整する水冷法や、大理石の上で作業するタブリール法、細かく刻んだチョコを加えて核にするシーディング(シード/フレーク)法があります。チョコレートを溶かすときに電子レンジを使うことも可能ですが、加熱ムラによる失敗を防ぐため、10~20秒の短時間加熱にとどめ、都度よく混ぜて全体の温度を均一にしてください。

ぜひ新商品開発などにご活用ください

目次

第2回コラムでは、カカオ原料や砂糖、粉乳などからチョコレートを作る工程を紹介しました。
チョコレート工場で作られた液状のチョコレートは、冷やしかためて固形のチョコレートにしますが、美味しいチョコレートにするためには、この冷やし方(温度調節)にコツがあります。

テンパリングとは

チョコレートを取り扱うとき、「テンパリング」という言葉を聞いたことがありませんか?
チョコレートに大切な温度調節のことをテンパリングと言います。
テンパリングを行うことでココアバターの結晶を安定化させ、なめらかで艶のある口溶けの良いチョコレートを作ることができます。

美味しいチョコレートを作る上で、テンパリングは大切な一手間なのです。
では一般的なテンパリングの手順を簡単に見ていきましょう。

一般的なチョコレートのテンパリング方法

  1. 45~50℃でチョコレートをとかします。(直火は焦げるので湯煎がおすすめです。)
  2. チョコレートが25~27℃になるまで、ゆっくり混ぜながら冷やします。
  3. 31~32℃まで再びあたためます。
  4. 型に流し込み、またはお菓子などにコーティングします。
  5. 最後に冷蔵庫などで冷やして固めます。

テンパリングの方法にはいくつか種類があり、湯せんで温度調整する水冷法や、大理石の上で作業するタブリール法、細かく刻んだチョコを加えて核にするフレーク法(シード法とも呼ばれます)があります。家庭で手軽に行う場合は、電子レンジを使って溶かすことも可能ですが、加熱ムラによる失敗を防ぐため、全体を均一に混ぜることが欠かせません。

テンパリングを取らないとどうなってしまう?

もし、テンパリングを行わずにチョコレートを作ると、次の様な不具合が生じます。

  • 手で触ったときにべたべたとくっつく

  • 型(モールド)から抜けにくくなる

  • チョコレート表面に艶が出ない

  • 保存中に表面の油脂が白っぽい状態になる(ファットブルーム

  • パキッとした食感が得られず、口どけがわるい

なぜ、このような違いが生まれるのでしょうか。温度調節をすることでチョコレートに何が起こっているのでしょうか。

チョコレートの溶ける温度は?

チョコレートはココアバター(油脂)の中に、カカオの固形分や砂糖、粉乳などの固形分が分散した構造をしています。

ココアバターはとてもおもしろい油脂で、正しくテンパリングを行って冷やし固めると融点(とける温度)が約33℃の油脂結晶になります。

ココアバターがとけて液状になる温度ではチョコレートも液状となり、ココアバターが冷えて固まる(結晶化)と固形チョコレートになります。

ヒトの体温は約36℃ですから、口に入れるとココアバター(融点 約33℃)がとけて、砂糖の甘さやカカオの香りが口の中一杯に広がります。また、通常の室温(20℃~30℃)であればココアバターは融けないので、チョコレートを固形のままで持ち運べます。
ココアバターを語らずして、チョコレートの美味しさを語ることはできないのです。

東京フードのクーベルチュール

東京フードではテンパリングタイプのクーベルチュールチョコレートを複数取り扱っています。
高品質なクーベルチュール正しいテンパリングを行うことで、美味しいチョコレートになること間違いなしです。

クーベルチュールプレミアムビター
フルーツ感、華やかさ、ロースト感が広がるカカオマスをブレンドして、風味豊かに練り上げたビターチョコレートです。
製品詳細はこちら

クーベルアメールペレットPU
選び抜かれた原材料を丹念に練り上げたスイートタイプのピュア(純)チョコレートです。
製品の詳細はこちら

クーベルチュールオーレ
コーティングや練りこみに最適なミルクチョコレート。
製品詳細はこちら
※東京フードのホームページに移動します。


もしテンパリングがうまくいかなかったら?
大丈夫です。その時はもう一度チョコレートを温めてとかしてからやり直せば問題ありません。
これもカカオの優しさですね。

それでも、テンパリングって少し大変•••と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方にはテンパリング不要の「ノーテンパリングチョコレート」がおすすめです。

そのお話はまた次回。お楽しみに。

よくある質問

テンパリングに失敗して固まらない原因は何ですか?
ココアバターの安定結晶が十分に形成されていないことが原因です。ココアバターには融点の異なるⅠ~Ⅵ型の6種類の結晶(多形)があり、テンパリングはその中で融点約33℃のⅤ型を増やし、チョコレート中の結晶を揃えることを目的としています。失敗の原因の多くは温度調整によるものですが、ほかにも水分の混入や撹拌不足があげられます。
テンパリングに失敗したチョコレートは再利用できますか?
再利用は可能です。テンパリングに失敗してもチョコレート自体が劣化していなければ、再びテンパリングすれば扱うことができます。結晶をリセットするため十分に溶解してから最初の工程からやり直してください。ただし、水分混入による分離や、過度な加熱などによる焦げなど、チョコレートの風味や物性に異常がないかをよく確認してください。
少量(板チョコ1枚分)でもテンパリングできますか?
少量でも可能ですが、少量だと加熱、冷却に対するチョコレート温度の反応が速くシビアになるため難易度は上がります。冷却法で難しければシーディング法を選択する、室温や使用器具の温度に注意するなど工夫を加えてください。
テンパリング不要のチョコレートとは何ですか?
テンパリングを行わなくても固化し、艶やスナップ性のある仕上がりになりやすいよう設計された製品です。多くはココアバターの代わりに植物油脂を使用し、コーティング用途に広く用いられます。屋台のチョコバナナなどでよく使われています。
ココアバターにはない機能性や扱いやすさ、コスト面でメリットがある一方、ココアバター主体のチョコレートに比べ風味やくちどけが劣る場合があります。用途や目的に合わせて選定してください。
部屋の温度(室温)は何度くらいが良いですか?
チョコレートを扱う場合、目安として18℃~22℃が理想的です。可能であれば湿度も50%程度に抑えると、冷却時など結露の影響を少なくすることができます。
ホワイトチョコレートのテンパリングが難しいのはなぜですか?
主な理由はテンパリング時の温度許容範囲が狭いことです。これはホワイトチョコレートの配合に起因し、ミルク(全粉乳などの乳製品)の乳脂肪が、ココアバターの安定結晶の形成に干渉しやすいことで起こります。そのため、少しの温度のズレで艶が鈍くなったり、固まりが遅くなったりと不具合が起きやすくなります。
急激な温度変化を避け、難しい場合はシーディング法を選択するなど、取り組んでみてください。

意外と知らないチョコレートの知識バックナンバー

第一回『チョコレートは何からできている?』
みんな大好きチョコレート、いったい何からどのように作られているかご存知ですか?
監修はチョコレートを中心とした製菓材料を製造・販売する東京フード(茨城県つくば市)が務めます。
チョコレートの原料になる「カカオ」についてのお話と、東京フードがインドネシアのカカオ農家と取り組んでいる事業をご紹介します。

第二回「カカオ豆からチョコレートができるまで」
カカオ豆はどのような加工を経てチョコレートに変化していくのかご存知ですか?
チョコレート工場ではどのようにチョコレートが作られているのか、そして出来上がったチョコレートの規定に渡るまで広く簡潔にお届けします。

第四回「意外と知らないチョコレートの基礎知識④簡単便利!ノーテンパリングチョコレート」
テンパリング作業って大変…。そんな時は「ノーテンパリングチョコレート」がおすすめです。どのような種類があるのかを、製品紹介と合わせてご紹介します。

第五回「意外と知らないチョコレートの基礎知識⑤さまざまな形状のチョコレート」
業務用(原料用)ならではの、普段の生活では見られないような形状やサイズのチョコレート製品をご紹介します。

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