会社情報 沿革
月島食品は、創業以来「人々の食卓に笑顔を届ける」という思いを胸に歩んでまいりました。
私たちは、品質と安全性を最優先に考え、厳選された素材を用いて製品を作り上げています。
これまでの道のりでは、伝統を守りながらも革新を恐れず、
多様なニーズに応える商品を開発してきました。
お客様との信頼関係を築き、共に成長することを大切にし、
これからも食の可能性を追求し、皆様の生活を豊かにするために努力を続けてまいります。
1940年代(創業期)~戦後復興期の食糧難に応える挑戦~
月島食品工業株式会社の創業期(1940 年代)は、第二次世界大戦終戦直後の物資・食料の極度な不足と社会的混乱の中で幕を開けました。
中心となった橋谷亮助は、南洋拓殖から引き揚げてきた仲間である橋本安良から「マーガリンをやれば食べていけるのではないか」という提案を受け、1948年12月15日に東京都月島の地で会社を設立しました。
当時はマーガリン製造に関する知識も資金も設備も十分ではなく、設備納入業者の倒産など、幾多の困難に直面しましたが、関係者の支援と自助努力により、1949年4月に工場設備がようやく完成し、マーガリンの製造を開始しました。
統制経済下において原材料や設備の調達が極めて困難な状況の中、「何でも自分たちでやる」という信念のもと、幾多の困難を乗り越えたことが、月島食品の原点となりました。
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1948年
(昭和23年)12月15日- 月島食品工業株式会社設立
創業者の橋谷亮助を中心に、橋本安良、山田光作らが
東京都中央区月島西仲通10番地の7に会社を設立 戦後の食糧難時代において、石坂善蔵博士の指導のもと
人造バター(マーガリン)の製造技術を学び、事業を開始 -
1949年(昭和24年)- 農林省認定工場となり、マーガリンの製造を開始
- 第1四半期に3トンの試験割当を受け、マーガリン製造を本格始動
- 「月印マーガリン木箱」発売
1950年代~技術革新による製品多様化と市場開拓~
1950年代の月島食品は、戦後の混乱期を経て経済復興の波に乗り、製品の品質向上と生産拡大に注力した時代でした。 1954年(昭和29年)にはボテーターの導入により安定した連続生産が可能となり、生産量と品質が飛躍的に向上しました。 パン・ビスケット・洋菓子業界への販路拡大を実現し、この頃より、バタークリーム用油脂の開発や洋菓子講習会の開催など、取引先の多様なニーズに応える技術サービスを開始。 これらの取り組みが、現在の月島食品の礎となりました。
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1951年(昭和26年)
- 原料統制解除
マーガリン商品の自由な開発が可能となる
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1952年(昭和27年)- 家庭用マーガリン「リリーマーガリン」「テーブルマーガリン」発売
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1954年(昭和29年)
- ガードラー社製のボテーター導入
安定した品質のマーガリン・ショートニングの連続生産が可能に
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1955年(昭和30年)- 業界初のソフトタイプスプレッドマーガリン「ソフトマーガリン」発売
- 「ソフトマーガリン」が農林大臣賞受賞
- 洋菓子講習会を開催し、技術普及活動を開始
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1956年(昭和31年)
- 月島主催のオールビスケット野球大会開始
1960年代~全国展開と生産能力の飛躍的拡大~
1960年代の月島食品は、事業の拡大と転換の時期となりました。 経済成長に伴う需要の増大により、油脂から食品への事業転換が進みました。 マーガリンやショートニングだけでなく、ラードや発酵乳の生産も開始し、ビスケット・パン・冷菓・製菓業界への進出と新製品開発も活発化しました。 また、生産能力増強のため、妙見島への本社工場移転や精製・硬化油工場の新設を進めた結果、製品の安定供給が可能となり、大手企業との取引が拡大しました。
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1961年(昭和36年)
- 大阪駐在所開設
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1962年(昭和37年)
- 本社および工場を中央区月島より江戸川区の妙見島に移転
生産能力の増強と効率化を実現
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1963年(昭和38年)
- 社員持株制度を開始
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1966年(昭和41年)
- 札幌営業所開設
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1967年(昭和42年)
- 大阪営業所開設
- 第二工場(東京)完成
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1968年(昭和43年)- 名古屋営業所開設
- 硬化油工場(東京)完成
- シュークリーム大量生産対応のシューパフ用油脂「シューファンデDX」開発
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1969年(昭和44年)
- 仙台および福岡営業所開設
- 第二マーガリン工場増設(東京)
1970年代~事業多角化と西日本生産拠点の確立~
1970年代の月島食品は、製品の安定供給体制の確立と販売網の全国展開を加速させた時代でした。 神戸工場の建設により、生産体制を東西に拡充し、大手顧客への安定供給体制を構築。 また、食用油脂全般や冷凍食品、洋菓子分野など、多様な食品需要の拡大を背景に製品や市場を広げ、売上・利益も着実に増加しました。 経済環境の変動やオイルショックといった外部環境の変化にも柔軟に対応し、設備投資や技術力の強化によって成長を持続した10年間でした。
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1971年(昭和46年)
- カップ型マーガリンを家庭用健康食品として業界初製造
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1972年(昭和47年)
- 岡山出張所開設
- 加糖タイプマーガリン「アペニンシリーズ」発売
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1973年(昭和48年)
- 広島出張所開設
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1975年(昭和50年)
- 自社製食用加工油脂の配送部門として
アペニン運輸株式会社(現アペニンコーポレーション株式会社)設立
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1976年(昭和51年)- 神戸工場竣工(兵庫県神戸市東灘区)
- 発酵乳設備導入、風味改良技術の開発に本格着手
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- 乳脂コンパウンドタイプのマーガリン「プロスパー」シリーズ発売
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1978年(昭和53年)
- ゴールドライ・フォーカード社(GF社)とゴールドマロー(GM)製造のライセンス契約締結
GMを利用したメレンゲタイプのバタークリーム開発に着手
1980年代~油脂から食品への転換と技術深化~
1980年代の月島食品は、油脂から食品への事業転換が本格化した時代です。 外食・中食の拡大、冷凍食品やコンビニ商品の多様なニーズが急速に高まり、油脂加工食品や乳等を主要原料とする食品、冷凍生地など新分野製品の開発に注力することで市場適応力を高めました。 また、加工油脂分野においても高品質化や機能性の追求が進み、顧客の工程合理化・省力化に対応した商品を展開しました。
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1980年(昭和55年)- 「マローホイップシリーズ」発売
- 「月島ホイップシリーズ」発売
ホイップクリームの製造を開始し、乳等を主原料とする食品の開発を強化 「油脂から食品へ」という事業転換を推進
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1981年(昭和56年)- 橋谷奨学会設立
創業者・故橋谷亮助の遺志に基づき、 インドネシア共和国からの私費留学生への奨学援助を開始
- 3倍濃縮乳タイプ練り込みクリーム「エルガー」シリーズ発売
- 資本金を5億5,000万円に増資
- 株式会社ホーライに資本参加
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1987年(昭和62年)- 筑波工場竣工
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1988年(昭和63年)
- クリームチーズ様高粘度食品「アシスター」シリーズの製造開始
発酵乳技術を結集した独自開発製品を市場投入
1990年代~研究開発力の強化と物流体制の整備~
1990年代の月島食品は、経済のグローバル化と国内の構造不況、バブル崩壊後の消費停滞という激動の社会環境下にありました。 阪神淡路大震災を経験し、災害時対応の重要性を痛感、東西三工場体制による安定供給を確立。 また、情報化の進展に合わせ社内イントラネット導入で組織運営の効率化を推進し、研究開発センター新設による開発力強化や新分野への挑戦にも注力しました。
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1990年(平成2年)
- 広島・岡山出張所を移転拡張、営業所に改組
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1991年(平成3年)
- ブロック冷凍生地販売開始
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1993年(平成5年)
- チルド・常温用フィリング「カスターリッチ」シリーズ発売
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1994年(平成6年)
- 成形冷凍生地販売開始
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1995年(平成7年)
- 株式会社ホーライを完全子会社化
- アペニン運輸株式会社がアペニンコーポレーション株式会社に商号変更
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1996年(平成8年)
- 東京物流センター竣工
- 成形冷凍クッキー生地販売開始
- 耐熱性と耐冷凍性を備えた調理ソース類「EGシリーズ」発売
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1997年(平成9年)
- 本社に研究開発センター新設
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1998年(平成10年)
- 創業50周年を迎える
「ユーザーと共に歩む」という創業精神を承継し、 次の50年に向け新たな一歩を踏み出す
- 常温用チーズフィリング「アシスターフォンデュソース」発売
2000年代~製造技術の革新と品質向上~
2000年代の月島食品は、BSE問題や食品偽装事件を背景に「食の安全・安心」への関心が高まる中、製造技術の革新と品質向上を推進しました。 工場設備の更新や能力増強により生産力および品質管理水準を向上させ、神戸物流センターの新設や営業所再編による物流効率化も図りました。 また、世界的なトランス脂肪酸の健康懸念に対し、当社は2005年と早期に低トランス脂肪酸マーガリンへの切り替えを実現しています。
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2000年(平成12年)- 新発酵乳を配合した「ラクトリッチシリーズ」発売
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2005年(平成17年)
- 研究所内に新規素材開発・食品分析専属部署を新設
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2008年(平成20年)- 岡山営業所と広島営業所を統合し中四国営業所へ改組
- 創業60周年を迎える
- バター代替特化型マーガリン「ラブールシリーズ」発売
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2009年(平成21年)- 「パン屋さんのおいしいマーガリン」発売
2010年代~サステナビリティ経営の推進と 国際品質基準への対応~
2010年代の月島食品は、「サステナビリティ経営の推進と国際品質基準対応」を重点に掲げ、東日本大震災を契機としたBCP対策強化、ISO14001(環境マネジメントの国際規格)取得、RSPO加盟、SC認証取得による持続可能な原料調達など、食品業界全体で高まる安全・安心・品質・環境対応の潮流に積極的に取り組みました。 また、トレーサビリティや設備増強、さらには次世代の油脂加工技術の開発にも注力し、以降、新技術を活用した製品を上市しています。
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2010年(平成22年)
- ISO14001認証取得
- トレーサビリティシステム導入
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2013年(平成25年)- 神戸第二工場竣工(兵庫県神戸市東灘区)
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2014年(平成26年)
- RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)加盟
持続可能な原料調達への取り組み強化
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2015年(平成27年)- 神戸工場でSC認証(RSPO)取得
- 油脂の油っぽさを抑制する「FRI製法」技術確立
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2017年(平成29年)- 自然なバター風味マーガリン「ルミナスシリーズ」発売
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2018年(平成30年)
- 創業70周年を迎える
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2019年(平成31年/令和元年)
- 素材の風味を引き立てる新素材「クリアエール菜種油」発売
2020年代
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2020年(令和2年)- 神戸工場でFSSC22000認証取得
- 「QMS(Quality Meister System)」ブランド誕生
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2021年(令和3年)
- 東京工場、筑波工場でFSSC22000認証取得
全社的な食品安全の取り組みを加速
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2024年(令和6年)
- 「クリアエール菜種油」が第38回新技術・食品開発賞受賞
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2025年(令和7年)- 健康優良企業「銀の認定」取得
- 東京都食品健康保険組合「健康経営賞」受賞
- 食品にコクを付与する新素材「リッチエール」発売
- 東京物流センター竣工